睡眠
質の良い睡眠は、心身両面の健康にプラスに働くことが知られています。睡眠不足は単なる眠気の問題だけでなく、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、認知症、そしてうつ病などの発症リスクを高めることがわかってきました。
また、適切な睡眠は日中のパフォーマンスを維持し、
業務内での事故や怪我のリスクを軽減するという意味で、安全管理においても極めて重要な要素です。
質の良い睡眠のための 7 つのポイント
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睡眠時間の確保と「睡眠休養感」を高める
日本では労働世代の約 35〜50%が睡眠時間 6 時間未満というデータがあり、多くの人が慢性的な寝不足状態にあります。
成人の場合、6 時間以上の睡眠を目安にすることが推奨されています。適切な睡眠時間は個人差がありますが、日中の眠気に困らない程度の時間(多くの方は 7〜9 時間程度)を確保することが理想です。
また「朝起きた時にしっかり休まった感覚(睡眠休養感)があるかどうか」も重要です。就寝直前の食事を控える、朝食を摂る、日中に軽い運動習慣を持つことなどが睡眠休養感を高めることに役立ちます。
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日光で体内時計を整える
私たちのちょうど目と目の間の奥の方に、松果体(しょうかたい)という脳部位があります。日光刺激によってメラトニンと呼ばれるホルモンの分泌を調整し、脳の覚醒/休息のリズム(体内時計)を微修正してくれています。
ただし、これらの調整機能も万能ではありません。一日に脳が調整できる体内時計は、上限で数分〜数時間程度だと言われており、この範囲を超える時差の地域に行くと時差ボケが出てくるのです。
国際線フライトがある場合には、事前に少しずつ体内時計を調整していくことをお勧めします。東の地域へは「早寝早起き」、西の地域へは「遅寝遅起き」に。大体一日一時間ずつずらしていくのが望ましいです。
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社会的時差ボケに注意
平日と休日の起床時刻の差が大きくなると、体内時計が修正しきれず、「時差ボケ」が生じてしまいます。休日の睡眠時間が、平日の睡眠時間±2 時間を超えないようにすると良いでしょう。
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睡眠負債の解消("寝溜め"は出来ない!)
睡眠負債は睡眠を取ることによってのみ解消します。「今週末にたっぷり寝て、週明けの寝不足に備える」という"寝溜め"は不可能であることが近年の研究でわかっています。睡眠不足の後には、社会的時差ボケに注意しつつ、しっかり休息をとるようにしましょう。
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嗜好品(カフェイン、アルコール、タバコ)は眠前は避ける
カフェインは体内で半分になるまで 5 時間前後、ニコチンは 2 時間程度かかります。また"寝酒"のアルコールも睡眠の質を下げます。これらの嗜好品は夕方以降の摂取を避けることが、良い睡眠につながります。
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ブルーライト対策
ブルーライトはスマートフォン等から発せられる波長の短い光です。夜にブルーライトを浴びると、生活リズムが後ろにずれてしまいます。寝室にスマホを持ち込まない、入浴後は SNS や動画サイトを開かないなどのルールを設定してみてください。
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眠りやすい環境づくり
静穏で快適な環境の確保も大切です。夜間は光をあまり浴びすぎないようにしましょう。照明をなるべく暗めにすると効果的です。
室温も適温に整えましょう。深部体温が下がると自然に眠りにつきやすいです。就寝前の入浴や、冬は温かい部屋で過ごして体を温めると、寝る頃にちょうどよい体温となります。
眠れない時には
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無理に寝ようとせず、出来る範囲の休息をとりましょう
「寝なきゃ」と焦ると、寝付きにくくなることもあります。目を閉じているだけでも休息になります。
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20分以上眠れない時は寝床を離れる
眠くない時は一度布団から出ても構いません。軽いストレッチをしたり、静かな音楽を聞いて過ごしましょう。
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考え事をシャットアウトする
リラックスできる刺激(五感)に集中すると良いでしょう。リラックスできる風景を思い描いたり、環境音を流してその音に集中するなど。
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医療機関への相談
上記の工夫をしても睡眠がなかなか改善しない場合は、他の疾患が隠れている場合もあります。「色々工夫しているが寝付けない」「寝ても中々疲れが取れない」ということが 1 か月以上続く場合は、社内の健康管理部門やお近くの病院に相談してみてください。
良い睡眠のポイント
質の良い睡眠で、心身の健康を。
- 6時間以上の睡眠
- 体内時計を整える
- 眠れない時は無理しない
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