

女性の健康Woman's Health
女性ホルモンとは、おもに卵巣から分泌される「エストロゲン」と「プロゲステロン」のことを指します。この2つのホルモンは排卵や月経をコントロールするだけでなく。 女性の心身に大きく影響しています。

1.生理中(リフレッシュ期) 全身がだるくなって眠い時期。生理痛、頭痛、冷え性などさまさまな不調あり。
2.生理後〜排卵前(ハッピー期) 気分も明るくアクティブに。お肌の調子も良く、脂肪も燃焼されやすい。
3.排卵後(リラックス期) 便秘やむくみ、肌荒れなど低空飛行。無理はせず休養とリラックスを心がけて。
4.生理前(スロー期) イライラや集中力の散漫など身体も心も不調な時期。規則正しい生活、バランスのよい食事、ストレスを溜めないなど基本の生活を心がける。
「やせ」はBMI(体格指数)で定義されており、BMIが18.5未満の場合をさします。「やせ」は栄養不足の結果と言えます。体に必要な栄養が不足すると筋肉量の低下などとともに、月経異常や無月経などが起こることもあります。 生理が止まるということは卵巣から女性ホルモンが正常に分泌されなくなるということ。つまり更年期の閉経と同じような状況になります。骨量が低下して骨粗鬆症になったり、卵巣が正常に機能しなくなったりすると不妊にもつながります。 また、女性が「やせ=低栄養」状態で妊娠した場合、2500g未満の低体重児の出産につながることもあります。日本では現在10人に1人の赤ちゃんが低体重で生まれています。 この低体重で生まれた赤ちゃんは、将来、糖尿病や高血圧などの生活習慣病になるリスクが高くなるということがわかっています。 自分自身の健康だけではなく将来生まれてくる子どもの健康のためにも、低栄養にならない食生活とともに、適切な体重管理を心がけましょう。
自身の喫煙はもちろん、受動喫煙であっても有害性が高いです。
WHOによれば、喫煙関連疾患の死亡者数は、現在年間約500万人、2030年には1000万人に上ると推定され、タバコ規制枠組み条約(FCTC、2005年2月発効)など、世界的な取り組みが行われています。
タバコの煙には、4000種類以上の化学物質が含まれ(そのうち200種類は有害)、なかでも、ニコチンの依存性と交感神経刺激作用、一酸化炭素の酸素運搬阻害作用、活性酸素の酸化作用や炎症惹起作用、タールの発がん作用が、大きなリスクをもたらします。
女性ではさらに、肝臓の薬物代謝酵素(チトクロームP450のアイソエンザイム)を誘導して、エストロゲンの代謝を促進し、その働きを弱める作用が知られています。
また、本人が吸い込む煙(主流煙)だけでなく、副流煙や呼出煙による受動喫煙も有害であることがわかっています。
喫煙は全ての女性の年代で大きなリスクが伴います。
20代、30代の日本人女性の喫煙率は、2003年にはそれぞれ19.2%、18.1%と増加し、若い女性の5人に1人は喫煙者です。女性の喫煙は、女性のどのライフサイクルにおいても、さまざまな疾患や病態をもたらします。
思春期には、家庭や周囲の影響で喫煙が始まり、ほかの薬物依存の誘導や月経障害の一因になります。妊娠・出産時には、血流の障害や酸素欠乏から早産や流産、死産、胎盤異常などの合併症の増加や胎児の発育障害を生じ、乳児突然死症候群や母乳への分泌も生じます。また、不妊や、早期閉経の原因ともなります。更年期以降では、女性ホルモンの低下に加えて、動脈硬化のリスクを高め、発がんを促進します。老年期には、QOLに関わる歯周病や骨粗鬆症、認知症のリスクを高めます。
そのため禁煙をすることは、生涯のどの時点でも、それ以降の疾患を防ぐ効果が非常に高い治療法といえます。
子宮がん検診、乳がん検診を受けるには、3つの方法があります。
まず、自治体がその検診補助をしています。20歳以上あるいは40歳以上の女性を対象に、無料あるいは一部負担で、1~2年に1回、検診が受けられるように自治体が予算を組んでいます。
なお、2009年以降は、がん検診の受診促進のために自治体単位で子宮頸がん検診が無料となるクーポンが20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の女性を対象に発行されています。
次に、企業検診は、健康保険組合に加入している人を対象に企業が行っているもので、その目的は、事業主が、雇用者の健康状態を確認し、病気を早期発見して労働の質を確保するためのものです。
JALグループの被扶養配偶者、任意継続・特例退職被保険者、社員も含め、婦人科健診の単独での受診が可能です。なお、JALグループの被扶養配偶者、任意継続・特例退職被保険者(いずれも35歳以上)は、特定健診・生活習慣病予防健診・人間ドックと同時に婦人科健診を追加して受診することもできます。
3つ目は個人負担です。個人の希望で好きなクリニックや病院を選び、随時受けることができますが、負担額は大きくなります。
子宮頸がんや乳がんなど、女性のがんは特に、症状がなく進行しますが、検診を定期的に受けることによって早期発見し完治できる病気です。検診の受診を習慣にしましょう。
からだは自分が食べたものでできていて、健康の基盤は「栄養」が支えています。栄養をバランスよく摂って心身がすこやかであれば、肌や髪、爪は美しく、体重も適正数値にコントロールしやすくなります。
厚生労働省の調査結果は、日本の成人の標準的な睡眠時間は6~7時間未満となっており、なかでも睡眠時間が6時間未満の割合は、 家事や育児、仕事と忙しい40代の女性が高いです。この範囲内でノンレム睡眠とレム睡眠を十分とり、目覚めをすっきりさせるには、入眠後およそ6時間~7時間半での目覚めが良いとされています。 必要以上に長い睡眠をとったからといって、睡眠の効果が上がるわけではなく、睡眠のとりすぎによって睡眠のサイクルが乱れることもあるので、ほどよい睡眠時間を確保したいものです。